9/21 「夜間中学緊急集会 in よこはま」の報告
2013年09月22日(日)
昨日の集会にお集まりいただいたみなさま、どうもありがとうございました。夜間中学の在校生・卒業生、現役や引退した先生方、遠く福島から駆けつけた、
夜間中学開設運動・自主夜間中学の運営に携わる方、外国につながる子どもたちの
教育支援をしている方々など、さまざまな立場で、横浜の夜間中学を応援している
市民と、多数の市議、県議のご参加、ご出席をいただきました。
集会では、会の吉良副代表が、9月17日に横浜市会 こども青少年・教育委員会に、
横浜市教育委員会が提出した資料「横浜市立中学校夜間学級について」の問題点を
詳細に分析し、また、在校生、関係者(卒業生・先生方)、支援者など、さまざまな
立場から、現在の5校を1校に統合することへの懸念・疑問の声が上がりました。
市会、県議会の議員のみなさんからも、市民の活動への連帯と励ましの挨拶に
とどまらない、市教委のこれまでの施策や、「横浜市立中学校夜間学級について」で
示された今後の方針案に対して具体的な疑問を投げかける、踏み込んだ発言が相次ぎ
ました。
※9月17日の横浜市会 こども青少年・教育委員会では、8人もの議員が発言し、
その大多数は、義務教育未修了者、入学希望者の調査や実態把握と、広報よこ
はまをはじめとする多様な実効あるPR活動をまず行うことが必要で、来年
4月に1校に統合して4校は廃止するという新方針は乱暴だ、と憂慮する意見を
述べています。実際の審議の様子を、市会ホームページの録画で見ることができ
ますので、こちらからご覧になってみてください。
この日の講演者である夜間中学のドキュメンタリー映画『こんばんは』の森康行監督は、
撮影のために、3年にわたって深く夜間中学の教育の実態に触れた経験にもとづき、夜間
中学の存在の大切さを熱く語りました。「夜間中学が一校でも多くなってほしいし、同時に
昼の学校にもこのような一人一人を大切にするあたたかい教育がひろがっていくことを
願っている」「”効率”という考え方は、教育にはなじまない」と発言されました。
集会では最後に、『現在の5校を蒔田中学1校に統合し4校を廃止するという、横浜市
教育委員会の新方針に反対し、教育委員会がていねいかつ積極的に生徒募集のPR活動を
行い、義務教育未修了者数や実態の調査を行ったうえで、指導体制、学習環境の抜本的な
改善を行うよう求めていく』というアピールを採択し、FAXやハガキなどで、市教委、議会
(市、県、国)へ働きかけを行うことを決めました。
なお、「横浜市立中学校夜間学級について」の内容は、こちらの神奈川新聞記事(9月18日)
で知ることができますので、ひとまずこちらで内容をご確認ください。次から元の資料を
引用しつつ、教育委員会が展開する議論と、その結論としての今後の方針案のどこがどう
問題か、を掲載していきます。
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集会に参加しました
2013年09月22日(日)23:39
夜間中学についての集まりに参加するのは久しぶりですが、集会での2人の方の発言で、これまで気づいていなかった、夜間中学の現代的意義といったものに気づかされたと思っています。
川崎市の夜間中学の先生は、生活保護を受けながら夜間中学に通っていた60代前半の方の作文を紹介されました。この方は、大変お気の毒なことに、卒業できずに病気で亡くなったのでが、身寄りがなく、お葬式に出られたのは、夜間中学の生徒さんや先生方だけだったそうです。作文に表れた「学びたい」という強い気持ちに胸を打たれましたが、同時に気づいたのは、貧困のために義務教育を修了できなかった人がこの世代にもいる、そしてそのような困窮者が、夜間中学という居場所を持っていたために、孤独な最期を迎えなくてすんだのだ、ということです。
現在夜間中学に在学中の方は、「自殺者が3万人以上もいる社会で、親が借金取りから逃げているために学校に行けない子どもがどれだけいることか。(実はその方自身が、かつてそういう子どもだったので義務教育が終えられなかったのだそうです) 今、夜間中学に生徒が少ないと言うが、義務教育未修了の証明を、横浜市のように厳格に求めては、そういう子どもが学齢を超えてから夜間中学に入りたいと思っても、入れないではないか。そういう子どもが教育を受けられない、これはどれほどの社会的損失か!」と。 これを受けて市会議員さんが「外国人の子どもであれば、聞き取り調査などで代替するのに、日本人には、杓子定規に義務教育未修了の証明を求めるのはおかしい。」と発言され、ひとしきり、夜間中学の入学要件が、横浜市では「制限」のためになっているという議論が続き、私は、生活保護についての話で必ず出てくる”水際作戦”という言葉を思い出しました。
話がそれましたが、これまで、夜間中学は、1)戦後の混乱期に義務教育が終えられなかった方たち、2)外国から移住して、義務教育年齢のズレのために、日本の学齢を超えているが義務教育未修了である子どもたち、3)その他の新渡日の方たち、のためのものだと思ってきました。このなかで、1)の該当者が高齢化して減っているために、「夜間中学は外国人ばかり」などと言われるようになったわけですが、上記のお2人の挙げられたカテゴリーの人たちは、貧困の拡がる現代という時代を反映した”夜間中学が必要な人たち”だと思いました。どちらも、本当に社会的弱者であり、そのような人たちの(ここでは、学ぶ)権利を切り捨ててはならない、と思いました。
長いコメントを書いてすみませんでした。
名前:Pちゃん (URL) 編集
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